1.とにかく書類が多い
帰化の申請では、提出しなければならない書類がとにかくたくさんあります。
税金や社会保険料の納付を会社がやってくれる給与所得者であっても、平均して大体、25~35種類くらいの書類を母国及び日本で収集し、8~12種類くらいの書類を自分で書かなければなりません。個人事業主や企業経営者の場合は、40~50種類くらいの書類を収集し、10~15種類くらいの書類を自分で書かなければならないでしょう。
法務局は必要な書類のリストを公表していますが、その中には、聞いたこともない書類がたくさんあります。例えば、「公的年金保険料の納付証明書」といわれても、どこで、どうやってもらえるか知っている人は多くありません。
当事務所が最初にすることは、帰化を申請するそれぞれの外国人に見合った必要書類リストを、分かりやすい説明を付けて作成することです。そして、その人が、似たような名称の他の書類を間違って収集しないように監督し、書類収集の進捗状況を逐次確認し、本人が書かなければならない書類の内容や文面についてアドバイスします。
2.申請の主役は申請者自身、行政書士はアシスタント
日本に帰化するということは、今まで自分の国だった国が、外国になってしまうということです。もはや、自分の生まれ育った国に無制限に滞在することは出来ないですし、自分の生まれ育った国でワーク・パーミット無しで働くこともできなくなります。両親に会いに行くのにビザが必要になるかもしれません。
申請者は、そのような犠牲を払ってでも日本の国籍を取得したい強力な動機を持っているはずですから、その理由を明確にかつ説得力を持って、法務局の係官に説明できなければなりません。
東京法務局の場合、行政書士は、申請者に代わって申請の予約を取ることが出来ますし、申請(初回相談)に同行することも出来ます。しかし、申請に同行する行政書士は、申請者本人のカバン持ちに過ぎません。申請の面談中、行政書士はほとんど何もしゃべらず、ただただ書類を順番に出していくだけです。
予約した日時に法務局に申請に行くと、申請者と行政書士は狭い個室に案内されて、そこで申請を受け付ける係官と対面します。係官は、行政書士が揃えてきた書類を一枚ずつ確認し、それぞれの書類にざっと目を通しながら、簡単な質問をしていきますが、その質問は常に申請者に向けられます。申請者は日本語がどうしても分からないような場合を除き、行政書士の助けを借りることなく、自分の言葉で係官に返答しなければなりません。
申請者は、この申請によって自分の人生が変わるかもしれないということをよく自覚して、行政書士任せにせず、自分で主体的に対処することが求められます。
3.行政書士は、長い準備期間の伴走者
東京の場合、申請日(初回相談日)は予約してから大体、数か月後です。待っている数か月の間が書類を準備する期間になりますが、上述のとおり、この間、行政書士は書類の収集や記述のサポートをし、申請当日には、申請者のアシスタントとして申請に同行します。しかし、結局のところ、行政書士の最も重要な役目は、長い準備期間を通して申請者の善き相談相手であるということではないかと思います。
準備を進めていくと、申請者にはいろいろな不安や疑問が出てきます。必要な書類の取得ができない、過去の経歴に問題がある、記憶と記録が合致せず履歴書が上手く書けない、経営している、あるいは勤めている会社の業績が良くない、動機書の原稿を書いてみたが、内容に説得力が無いのではないか、などなど。
当事務所は、このような不安や問題に対する善き相談相手として、申請までの数か月間、常に申請者に寄り添い、申請者をサポートします。